うしろシティ第2回単独ライブ「走ってるのかと思った」@新宿角座

追加含む4回公演のうち、初日へ。とても良い内容でした。単独として、ずっとスマートですっきりしたものだったし、うしろシならではの軽やかでかわいらしい浮遊感は相変わらずでしたが、さらにうまく言い表せないのだけど確実に何か変わったような、新しい印象を受けました。ふたりだけの世界から、ふたりが存在する世界を描くようになったのかな。クローズドがオープンになったわけではなくて、視点のちがい?まあ、そういう変化を感じさせつつも、楽しくてよい単独ライブだったと感じさせるのがすごいなあと思ったのです。

コントタイトルは勝手につけてます。タイトルにすらならないです(自分用のメモでもあるので、ネタばれにかかるようだと感じられたらそれは許してほしい)。白丸は映像です。

  • 走ってるのかと思った
    • OP映像
  • 漫画
  • 次の話
    • うしろしてぃのえかきうた1(永沢くん)(好きなもの→ホルモンといもじょうちゅう)
  • レッサーパンダの取材
  • ストリートミュージシャンデビュー
    • うしろしてぃのえかきうた2(次元大介)(きらいなもの→ぽりしーのないおとこ)
  • 先生の転任
  • 美容院
  • 相席
    • うしろしてぃのえかきうた3(コロ助)(にがてなもの→こんぽんがSな女性)
  • 寿司屋
  • 修学旅行の夜
    • ED映像
  • ストリートミュージシャンデビュー・その後

オープニング映像がとてもかわいらしくておしゃれ!もう彼らの雰囲気にぴったり。映像制作にゴッホくんの名前もありましたねえ。幕間の「えかきうた」は、金子氏もだけど阿諏訪氏も普通に絵の線が上手。こういう幕間好きだなー。映像がこれだけだったのもある意味すごく新鮮で。最初のコントから「次の話」くらいまでがえらく短い尺で、まさかこの調子で刻むのかと思ったり(笑)。好きだったのは「漫画」と、取材のやつと、ストリートミュージシャンデビュー、修学旅行の夜かしら。どのコントも色がそれぞれあって楽しかったし、ふたりのキャラクター七変化も堪能できました。ガラの悪いキャラに入る金子氏は楽しいなー!

ストリートミュージシャンデビューのコントは、本当に阿諏訪氏の阿諏訪氏たる感じが全面に出ていたというか(いや、阿諏訪氏が作ったかどうかは不明ですが…)、他者に自分をゆだねることに対するハードルの高さをまざまざと感じましたよ。わかる、そういう価値観…!「何を守っていいか分からないやつは、何も守れないよねー!」は、もはや名言というより至言だよ。そしてあのコントは、あのふたりだから説得力もあるし、笑いにもなるんだろうなあ。最後の「その後」も、ストーリーとしてとてもほんわかとかわいいもので、存在したのがふたりだけではなかったのも、世界の広がりを感じさせたのです。
「相席」も好きというか、彼らの良さが出ていたなあ。人とのやりとりや雰囲気を、気まずいかそうでないかで判断しちゃう阿諏訪氏、うん、分かる分かるー(笑)。金子氏は本当に「大丈夫」だそうでw

誰かと誰かがいて、自然とできるようなルールや暗黙の了解を、強引に作ったり、疑問を持ったり、共有することを喜んだり、共有できないことを憂いたり、それがうしろシティの芯なのかなと思う。ふたりのやりとりと物語の展開を見ているとそれをすごく感じる。全然違うふたりだからできるのだろうし、それはとても魅力的で、わくわくすることでもありますね。