1月に読んだ本
豪華なオムニバス。坂東真砂子はさすがだなあ。最初から事件が起こることが分かっているだけに、そのどす黒さがいつもより濃厚でした角田さん。どれもこれでも救いがないったら。「赤い筆箱」や「永遠の花園」における、少女の痛ましさがあまりに苦しい。家族とのズレが大きいぶん、実智はあんなことになっちゃたのかなあ。最後の話をちゃんと読めなくなるほどに落ち込んでしまった名言を楽しむ。綾音嬢の、四年制大学の真ん中で成人するについてのくだりが共感しすぎてちょっとへこんだ。ストライクすぎるとヘコむのね。男性ほど救いがない感じがするのは角田さんがやっぱり女性だからと安直な感想を抱いて良いのだろうか。
- 作者: 角田光代
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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- 作者: 角田光代
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