モノレールねこ/加納朋子

モノレールねこ (文春文庫)

モノレールねこ (文春文庫)

どの話もジーンとしてしまった。出てくる子どもたちがみんなかわいくて。シンデレラ城のお話がちょっと異質な感じで後味が怖かったですが、長いの短いののバランスもよく、読みやすかったです。
家族を描いたお話を読んでると、外から見ればどうでもいいようなことが大問題だったり、逆に大変そうなことが大したことなかったり、当人たちにしか分からないことばかりだと思った。「ポトスの樹」のお父さんは確かにロクデナシだけれども、息子くんのイライラエピソードにはゲームのことなんかも出てきて、結構平和だし。でもお父さんのポリシーを理解できるのは、やっぱり息子くんだからだろうなあと思う。