ミドリカワ書房「中央線2番勝負〜泣かせます編〜」@吉祥寺曼荼羅

基本的にミドリカワさんの歌で涙するほど泣いたことはない私ですが、今回も泣きませんでした（笑）。でも泣かせますと銘打つだけあって書房の泣かせ技どんどこ繰りだされてました。時間は短かったけど増刊とはまた全然違って良かったわあ。

• 居ないと思ってた頑母堂が！シモンさんはアコギ。前田さんはパーカッション（カホン）。加藤さんはアコーディオンでした。ところで、私前田さんのコーラスが好きで…。んでシモンさんがコーラスじゃないんだけどマイクに入らないとこで歌ってるのもすてき。
• 続いてミドリカワさんが暗がりから登場するも、席までが狭くて、こう身体を反らせて「よっ、とと」みたいな感じで出てくるのが格好悪くて面白かった（笑）。ギターを持たずに着席。ライトが当たって髪に天使の輪がすげえ…と間違ったところに見惚れるわたし…。
• ここで録音MC、というか語りが流れるんだけど、街の時計台で鐘つきをしてる男目線。前半と後半に使われますがこれが凝ってたなあ。「5時58分、ひとりの老人が新聞受けをのぞいて、首をかしげてまた戻っていく」という内容（うろ覚え）を受けて1曲目は「恍惚の人」。ギターなしで訥々と歌うミドリカワさん。しかしせっかく語りがあったのに、2番を間違えてヨウコさんに2回知らんぷりされてしまうおじいちゃん…。にしてもこの曲はガンボのパンチ力すごいね。前田さんのシンバルかっこいい…
• 昔の曲「片思い野郎」。この後が最初のMCだったんだけど、「片思いは誰でも歌うし、カラオケで歌ったら気持ちよさそうな曲を作ろうと思って」書いたとのこと。確かに気持ちよさそうです。泣かせます編は暗い曲ばかりになってしまうのでは…と思ってたけどそんなこともなく。
• 泣かせます編ということで「泣かせようという圧迫感があるかもしれないけど、お金払って来ていただいてるものですし、笑いたい人は笑ってもらって、踊りたい人は踊ってもらって…」と。なんかミドリカワさん緊張気味？トークも堅い（笑）
• 最近はお父さんの曲ばかりを作っているそうですが、新曲「春よ、来るな」。一人娘が春に上京することになってしまい寂しい寂しいお父さんの歌。これいいわあ。今回一番の泣きどころでした（笑）。ミドリカワさんのお父さんの歌いいわあ。最後のほうの歌詞で、「四月になったら猫でも飼おうか　いやそれとももう一人作ろうか」って、作っちゃうのかよ！幾つだよパパ（ていうかママ）…かわいい〜。
• MC2「次の曲はね、暴力夫から逃げてきた奥さんの歌なんですけど、男のほうがね、力は絶対あるわけだから、そんな男性が女性に暴力を振るうなんて言語道断なわけですけど…」「私はね、SかMかと聞かれたら、Sっ気があるので…（←何を言い出しているのか）、自分を戒める意味で！」と、わけわからない締めになってしまい、ガンボも含めてみんな失笑。遅れて「え〜（ひどーい）」と反応した客席に、「うるせーうるせー！」と言い返してました。そんなわけで「許さない 忘れない」。これもガンボサウンドで聞けてうれしい！
• 「顔」は、なんていうか70年代っぽいアレンジというか（オレンジの照明が似合う）、雰囲気が全然違う曲になっていてどきどきしました。あれはもう一度聞きたいなあ…。その後、息子がいじめに合っていて（しかも仕返しをして問題を起こしたみたい）、「もっと早く気づいてたら」というお父さんの歌。タイトルは言ってくれなかったのでわからず。ていうかこの曲深い…。こういうミドリカワさんの曲は悲しいとかっていうより苦しいよ。
• ラストはそのまま「母さん」へ（MC語りと合わせる流れになっています）。あっさり終わってしまい、引き上げようとしたミドリカワさんは、お客さんに「終わりー？」と聞かれ、「ん？終わり終わり！」とタオルかぶってはけちゃう（笑）。アンコールも、1曲しかやらないということで「ある意味泣ける歌だと思うんですけどね」という「リンゴガール」。「気をつけて帰んなさい」と去ってしまわれた。終わってもまだ何かあるんじゃないかとお客さんはなかなか帰らず、最終的に菅原さんが「これで終わりですんでー！」と呼びかけてました。
• 涙がぼろぼろ出る、とかはないけど、ミドリカワさんのこういう曲を聞くと、日常の特に家族の中には、人が苦しくなる出来事がすぐそこに転がってるような気がして胸がぎゅうっとしてしまうね。「メシ喰えよ！」聞きたかったなー。

• セットリスト
  • 恍惚の人
  • 居るんだ
  • 片思い野郎（未発表）
  • 春よ、来るな（新曲）
  • それぞれに真実がある
  • 許さない　忘れない
  • 遺言
  • 私には星が見える
  • 馬鹿兄弟
  • 顔
  • ごめんな（新曲）
  • 母さん
• EC
  • リンゴガール