「上村松園展」@東京国立近代美術館


土曜日の「美の巨人たち」での特集を観て、急激に「行きたい!」となってしまい…。ただ今日行くべきかうむむ〜、でもせっかく外に出たし〜、行っちゃおう!と東西線に乗ったはいいものの、着いてみたら「チケット購入まで40分待ち」とか言われ…。ま、実際並んだのは20分くらいでしたが。混んでいたけど、行ってよかったです。
初期作品には特に、純粋に描きたいものを描こうとする乙女ちっくなエネルギーに溢れていて、それがきっといろいろな確執だとか模索を経て円熟していった後期への変遷はとても見応えがありました。女性目線で表す女性のうつくしさ、かわいらしさ、艶っぽさ、たくましさ。着物の柄も細やかで!うっとりしちゃったよ。
松園さんという人は、恵まれた環境も幸いし若いころから作品も残して成功したけれど、画壇の男性から嫉妬や嫌がらせもたくさん受けて、でも「なにくそ今に見てらっしゃい」という気持ちで描き続けたのだとか。時代柄、その気持ちを持ち続けることすら難しいだろうに、その凛然とした強さは絵からもビシビシと伝わってきました。彼女がどこか達観した目を持つ美しい女性を描き続けたのは、彼女自身が達観した気持ちにならざるを得なかったのか、そうありたいという願望ゆえだったのか、いろいろ考えさせられてしまった。「美の巨人たち」を見てて思ったのことですが、女性でありながら表現として女性を描き続けること、それに何物かを投影しようとする姿勢には、何か「わかるわかる…!」とこみあげてくるものがありまして、惹かれてしまったんですよねえ。
あとなんかよくわかりませんが、絵画という二次元の女の子の可能性をあらためて感じました。作品にというより展示自体に、確実に「萌え」というものが存在したと思う…