ウーマンラッシュアワー東京公演@新宿シアター・モリエール

ウーマンの東京単独、1日で2イベント。「2公演やる」という意味がよく分かってなくて、わりと直前まで、2枚チケットを取らないと観れないということに気づかず、「アイラブ」のほうしかチケットを持参しなかったのですが、正直そっちがちょっと物足りなかった気持ちもあって、結局2つとも観てしまいました。これがほんと行って良かったです。面白かった!

「アイラブ・ウーマンラッシュアワー」(18:30〜)

数分ずつの漫才を、披露して暗転して、はけることなくすぐ明転して次を披露、という内容を約60分くらい。遅刻してしまったので、多分2本くらい見逃してしまった気がします…。途中、ショートコント2本あり。ショートコントというよりは、ボケの一部を切り取ってやってみたという感じでしたが。
割と、とっちらかっている印象が強くて、忙しい中村本氏頑張って作ったんだろうなーとか思ったり。「佐々木希とスクープされたい」の漫才が好きでした。自分のことを「もっさん」と呼ばせている村本氏、なんかリアル(笑)。コントに入るときの、中「やりたいんでしょ、気持ちよくなりたいんでしょ」村「なりたい!」というやりとりもウーマンらしくて笑ってしまった。あと「日常にある言葉でヒーローものを」もくだらなくて好きでした。深夜のファミレスでこのネタ作ってて、ひとり楽しくなっちゃった村本氏。まさにそんな感じのネタだった(笑)。「それは深夜のテンションやからですよ」と相方にも冷静につっこまれてましたが。

中盤くらいに、明転するとふたりの間にLLR伊藤ちゃんが!というのが1本。「バイトリーダー」のネタを、楽しそうに邪魔してくる伊藤ちゃん(笑)。「だいじょーぶ〜!」が一番楽しくて言いたい伊藤ちゃん。
エンディングで話してましたが、昼くらいに伊藤ちゃんのところへ村本氏からメールが来て、まず「今日一日中仕事?」という(中「遠まわしな」)もの→「20時まで空いてますよ」と返したら「今日新宿でウーマンの単独あるよ、どうする?」と(笑)。この時点で、どうしてあげたらいいのか分からない伊藤ちゃん。ごはんでも一緒にってことなのかと思い、「今どこすか?」と訊いたら「ルミネにいるよ。4時からリハだよ」と。ますます困惑の伊藤ちゃん、すると、知らない番号から電話がかかってきて、1回は取らず、2回目で取ると「中川ですけど〜」とパラダイス氏からだったと(中川って言われても一瞬分からず)。村本氏、やりとりの途中でなんだか申し訳なくなって、相方にかけてもらったんだそうです…。そして、中川氏と伊藤ちゃんは各々の番号を登録していないので、ちょっとめんどくさいことになったと言及されると、「え?(電話するの)イヤやったん?普通にかけてくれたから…」「そんなん後から言うのなしやわー」と相方へぐずぐず言い出す村本氏(笑)。この人のこういうとこ見るのがめちゃくちゃ楽しい〜。
ちなみに、本当は福田氏のほうを呼びたかったのだけれど、福田氏はちょっと誘いづらいということを伊藤ちゃんが暴露(笑)。村「福田くんは、第一声『ギャラは?』とか聞きそうやから…」w

ウーマンラッシュアワー+」(ゲスト:スリムクラブ)(20:00〜)

最初にウーマンの挨拶的おしゃべり→ゲストネタ→ウーマンネタ→2組でトーク→企画ゲームという流れ。ネタの部分は、今回は特別にそれぞれのネタカバーをするというもの!めちゃくちゃ期待値上がりました。スリムクラブのネタをウーマンがやったら、村「レッドカーペット並の時間で終わってしまいますから」w

  • スリムクラブ、出てきてすぐネタをするのかと思いきや、しばらくM-1準決勝の話をし始める真栄田氏。国技館の会場ではウーマンさんが不利だったこと、僕らに有利だったこと、それでも内間氏が大事なところで噛んで、これはダメだと思ったこと。結果発表時の裏話など。某コンビは「ゴリ押しにゴリゴリをつけて」のゴリ押しだとかw
  • そしてウーマンの「バイトリーダー」のネタカバーはまさかの内間氏がバイトリーダー!確かに早口は出来てた、でも「滑舌の7割捨てましたね」と相方が苦笑いするほどでした(笑)。「だいじょーぶ〜?」のアクセントが独特で、めちゃくちゃ和んだなあ。
  • ウーマンのスリムクラブM-1でのお葬式のネタ)カバーは、本当に1分かかってないであろう速さで!スリムのネタは早回しすると全然面白くないと言いますが、自分たちにがっつり寄せてきたウーマン逆にすごかったよ。村本氏の「民主党?」と逆ギレた感じ、面白かったなー。
  • 2組でトーク。真栄田氏のぶっちゃけに「お笑い裁判で死刑確定ですよ!」と村本氏wにこにこしながら「言いたかったんで」という真栄田氏もさすが…。その後もぶっちゃけトークは続くのですが。
  • 2組の共通点として、片方がずっと敬語を使っているということ。沖縄では年上を敬う文化が強いので、内間氏が真栄田氏に敬語なのは絶対。なので、東京に出てきたときは年下相手でも芸歴が先輩だと敬語を使わなければならないし、真栄田氏はしばらく慣れなかったそうで。
  • 中川氏も内間氏も全然怒らない。村本氏曰く怒りという感情が欠如しているんじゃないかと。そんな中川氏が人生で唯一キレたらしい、中学生のころにカツアゲされた相手に対する復讐を試みた話(復讐はできてない)、壮絶だったなー…。絵面を想像すると笑ってしまうのだけど。中川氏にとって村本氏は先輩だし、敬語を直そうとも思っていないけど、たまにイラっとくると「あぁ?」が出てしまうそうで、村「普段優しいだけに1回の「あぁ?」がめちゃくちゃ怖い」とのことw
  • 内間氏は、自分の長所を「人の意見を何でも受け入れる」と答えていた時期があるほど、相手を否定しない。そういうところが真栄田氏的に、いい格好しいじゃないかと思ってイライラしていたこともあるそう。そのときに、ごく自然に「アメリカ好きな人もいれば嫌いな人もいて…」という例えを出していたのが、沖縄の人だなあと強く感じました。
  • 内間氏は、よく聞いてないのに「はい」と答えることがあり(これは中川氏も同じ)、ネタ合わせで「あんだチミは」と言って欲しいと言われ、いざ本番に「わっつみー」と言ったんだとか(笑)。電話でも真栄田氏の声はヒアリングが困難なことが多いそうですが、内「相方がテンション上がってるときは、ボケてるときだと思って笑ってます」とwほほえましいなあ。
  • スリムクラブは週3で一緒にごはんを食べに行くそう。内間氏がなんでも話を聞いてくれるから、とても楽しいと真栄田氏。それを聞いて、「…やって(関西弁の「〜だって」の意)」と相方のシャツの裾をちょいっと引っ張る村本氏(笑)。プライベートだと真栄田が先輩だからおごるの?と聞かれ、「最近はじゃんけんしますね」と。真栄田氏はじゃんけんがとても弱い。真「四連敗中っすね(笑)」。ほほえましいなあ。そしてまた、「一緒にごはん行ってじゃんけんして…やって」と相方の袖を引く村本氏(2回目)。
  • M-1準決勝では、ウーマンは会場が大きすぎて舞台のフットマイクが全く意味をなさず、村本氏はすごい体をかがめてマイクに近づけて、「何やってんだ何やってんだ!」とバイトリーダー。村「お前が何してんねんて話ですよ」。認定漫才師のサーキットも同じ会場の2組。「絶対決勝行きましょうね。16組でしょ、行けますよ」と言う真栄田氏がかっこよかったなあ。
  • 2組が初めて一緒になった(共演したという意味だと思う)のが、昨年12月のチーモン漫才ツアーファイナルにて。そのときウーマンがかなりウケて、周りからも「いけますよ」といっぱい言われたので、ちょっといい気になっていたウーマン。でも結果はこれだったとw私がウーマンのこと本格的に気になりだしたのも、スリムが「紳助さんから54点もらいます」発言したのもこのライブだったから、妙に感慨深いわあ。そして真栄田氏のぶっちゃけトークふたたびwあの会場にチーモンファンの人がいたら複雑だったでしょうに…(←私含め)。AGEAGEへの毒吐きまくりで、村本氏に「無限大という土地がこんな野菜を育てて…」と引かれてました。
  • 最後に対決っぽい企画。「本気であっち向いてホイ」(笑)。負けた方は、指定された日時のメールを読み上げる罰ゲーム。村「それくらいイヤな罰やないと…あとは沖縄の海にゴミ撒くとかしかないでしょ」(笑)。この本気っぷりが見てて面白すぎました。本気なので動きが激しすぎる村本氏、真栄田氏に負けて、「一回このメンバーで旅行行かんとあかんなあ〜!楽しすぎるなあ〜」と。結局ウーマンの負けだったのですが、真栄田氏が「僕も読んでいいですか?」と披露したがり、罰ゲームの意味なし(笑)。そして携帯を預けずにズボンに入れっぱなしが発覚し、怒られる内間氏w
  • 中川氏のお母さんからのメールもとてもかわいらしかったし、真栄田氏の紳助師匠からのメールにも驚いた。最後に中川氏が読んだのが、村本氏からの「今から急いで行きますー!」だったのも、良いオチになってました(笑)。


まあとにかく、真栄田氏が攻めまくりぶっちゃけまくりで、その姿勢がすごくかっこよかったですよ。それが、遠吠えではなく、どん底からのし上がった実感と自信に裏打ちされたものなのだから、面白くないわけがないですよねえ。いやー楽しかったなあ。大阪若手の常に上のほうにいるウーマンと、無限大の底辺にいてシンデレラボーイになったスリムじゃあ、他事務所同士くらい差がある関係なのかもなあと思ったりしました。組み合わせに恵まれてほんと良かったです。大阪と東京じゃあゲストチョイスも全然違うのね…。