TOMOVSKY/ウラニーノ「CLUB Que夏の陣21〜VSシリーズ〜」@下北沢ClubQue
2組ともほんとに良かった〜。ウラニーノはやっぱり山岸さんの声がたまらなく好きで、自分が思っていた以上にかなり好きであると再認しました(笑)。わりと爽やかで親しみやすいサウンドやアレンジなのに、それをむしろ引き留めるような切なさとか遣る瀬なさみたいなものを持った声だなあと。生で聴く「地平線」には足もとが崩れそうだったなあ。
オープニングパフォーマンスはオタ芸(曲は「さくらんぼ」)。引き気味だった山岸さんが最後は表情ひとつ変えずにちゃんと踊っていてすごかった。楽しいバンドだ。山「TOMOVSKYさんを観に来られた皆さん、愕然とされたと思います…」。確かに客席はかなりポカーンとした空気だったよ。山岸さんも先輩とツーマンということで、結構緊張していた感じが。よく噛んでたし(笑)。山「表(の看板)にはバーサスなんて書いてあって、いかにも食うか食われるかみたいな…とんでもないです。私共、全力で食われに行きますんで」。トモフさんとははじめましてだけど、昔ラジオをやっていたころゲストに来てくれるはずだったことがあり、なのに急病でキャンセルされて、その代わりに来た人がとんでもないない人だった(誰だ)ため、忘れられない思い出だそう。そんな話をしてたら、客席の前隅にある控え室から、「ほんとにインフルエンザだったんだよ〜」「なんで俺が悪いみたいになってんだよ〜」とご本人の声が(笑)。
トモフさんは3年ぶりでしたが、相変わらずすんごい面白かったです。酔っ払ってんの?みたいな。昨日43歳になった!(←大ウソ)と「歌う43歳」。あれ、3年前に聴いたときは「歌いまくる40歳」だったのだけども…。ほかの曲もたくさん聴けて嬉しかった。「スピード」と「スキップ」良いねえ。途中、某政治家を「ああいういばってる人嫌いなの」とこきおろすトモフさん。そんななか照明の回りをぶんぶん飛ぶ虫が。「人がそんな政治の話をしてる時にカナブンが…」(笑)。床に降りてしまったらしく見つからず、「オレ床のカナブンやだなあ、踏みそう」と、そこから昔セミの死骸を踏んだことがあると話し出すトモフさん。「クシャっとしてるかと思うけど、結構、足ごたえがあんのよ」「肉感とか、うるおいとか…」そんな話聞きたくない会場(笑)。それ以来、道に落ちているセミは、植え込みに移動してあげている(しかもうつ伏せにして)そう。アンコールはトモフさんに紹介されてはいたけれど、ウラニーノは来なかった(食われてしまったのね)。「おめでとうclubQue…21周年?」15周年!とお客さんに訂正され、「オーイエー、タイムトラベール!」(笑)。最後に、「元気だせよ!胸張っていけ!」とか言ってたら、サポートで入っていた温之兄さんに「余計なお世話だよ!」とつっこまれていた。
VSシリーズの冊子には、この2組の共通点は文学的で少しだけ犠牲的な存在なところと書かれていて、確かに切なくて儚げで、「ただ思ったことだけを歌っている」人たちだなあと思いました。