クロスファイア

「鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで (光文社文庫)」のと続いているのですな。宮部作品はすぐキャラクタに感情移入してしまうのだけど、ちか子はともかくなかなか淳子には入れず。場面の切り替えも多いので遠くからストーリーの成り行きをやや圧倒されながら見つめているような感じの上巻。下巻は、最初本当にうざいと思っていた木戸青年がどんどん魅力的に感じていってしまうから不思議。チキショウ。そこのとこは完全に淳子に重なっててしまったのでラストは本当に切なかったし、ちか子の淳子に馳せる気持ちなんかも切なくて、読み終わってからしゅんとしてしまいました。