「K-PRO耐久LIVE第三弾〜ドド博2015」

2日通し券で全15公演参加してきました。モグフェスのエンディングでドドんが選ばれた時点で、どんだけムチャさす興業内容だったとしても、死なない限り絶対全部見るつもりでいたし、ドドんを選びたかったコジマさんの思いも、コジマさんがずっと彼らを応援してくれてることも知ってるつもりだし、私はもう楽しみにするしかない興業でした。きっと彼らもまた期待を軽々と飛び越えて結果を出してくれるだろうっていう確信もありましたし。
実際、石田氏が1日目の最初に嗄らせたノドは翌日もずっとそのコンディションを維持したまま、それ以外の違和感(客席側を心配させる意味で)を持たせることなく、ふたりとも、どのライブもぜんぶ「ちゃんと」こなしてました。私は彼らのあの「ちゃんと」できるところが大好きなのだなあと改めて思いました。前説で黒猫の背中のふたりが「ドドんさん疲れてます」っていうのが全然信じられないくらい、毎度出てくるふたりはいつも通りに、ソツがなくて安定していて上手でおもしろかった。
「僕たちのために時間を割いてくれてありがとうございました」と、グランドフィナーレの最後まで、彼らは自分たちの内側より、まわりとお客さんのほうに目を向けて舞台に立っていた。彼らがそこに立つ理由はそれだからだと、興業が終わりに近づくにつれてはっきり伝わってきたのが嬉しかった。だからこそ、最後の最後に石田氏が言った「運命を変えるかもしれない」はなしと、安田氏の「足を運んでください」ってことばは、あまりにも一瞬にして彼らの内側に肉薄してしまった気がして、興業が終わっていくさみしさよりはるか向こうに待っているかもしれないお別れを思って涙が出た。まさかこのドド博のフィナーレに、いつものK-PROさんのお祭りライブでうっかり溢れそうになる感情とは真逆の感情で胸がいっぱいになるなんて思ってなくて、帰り道の歌舞伎町はずっとぼんやりしてました…。

全興業、どれもこれも楽しくて本当にしあわせでした。去年ザンゼンジのが無事に終わったとき、甲子園を見届けたような気持ちになったけど、一緒にやってくれる仲間がいて、尊敬して慕ってくれて泣いてくれる後輩がいて、支えて大舞台を用意してくれる大人がいて、応援してくれるお客さんがいて、最高に青春だなあと思う。最初の奇跡が奇跡を呼んで、なるべくして完結した6人のライブメンツの耐久ライブシリーズだったけど、6人のライブというコンテンツのそういうところがやっぱりとんでもなくいとおしいなーと思う。何かと対決させられる彼らは本当に去年K-PROさんが作った青春コンテンツだよ(笑)。

14公演目のソロライブで、用意されたたくさんのサイリウムが揺れている映像にはやっぱり泣きそうになりました。一万人規模の会場でも同じ状況を見れば泣きそうになるし、私はやっぱりああいう舞台と客席が両想いの瞬間に触れたくて、大なり小なりの会場へ足を運んでるんだと思う。そして石田氏が歌いながら「こういうことがしたかったんです!」と言っていて、石田氏のその価値観に彼らの表現の本質がある。それは単純で誠実で正直で、ファンでしかいられない私にとっては救いであり喜びです。ドドんの、特に石田氏の、目の前のいるお客さんに楽しんでもらいたいことがいちばんっていうホスピタリティは、それと同じ分だけ抱えている、抗いがたい運命の重さによるものだったりするのかな。それを背負ってこの道に入ってきた石田氏が、「感情がない」なんて自覚してる安田氏と「断然楽しい今」を過ごせていることも、運命なのかもしれないよね。

終わった翌日にこれを書いてるんだけどまだまだなにもまとまらない。でも書かないと思いがあふれてぱんぱんになりそうで、何かを観たあとにこんなふうに感じるのはとてもひさしぶりだなー。