「瀧廉太郎の友人、と知人とその他の諸々」@草月ホール

脚本:登米裕一 演出:板垣恭一
出演:原田優一・和音美桜新垣里沙白又敦・兼崎健太郎佐野瑞樹

白又くんと兼崎さんと、演出が板垣さんということと、演者数6人という少数精鋭感のなんともいえない好みっぽさからずっと気になってたので、勢いで行ってきました。板垣さんも出るアフタートークというのも大きかった。
こじんまりとした物語ながらも、人から人への優しくて切ない思いが溢れる本当にあったかい作品でした。合間にはさまれる、誰もが絶対知ってる唱歌にも癒された…癒されるとはこういうことを言うのだなあ。やっぱり、誰かが誰かを思ったり、思いやったり、気持ちをぶつけたり、ぶつけて傷つけてそれを悲しんだりしている姿には心が揺さぶられるよ。そこにあるのは、幸さんがうらやましくもかけがえなくいとおしいと思った関係性みたいなことだから。
フクちゃん@新垣さんがほんとーにかわいかったーガキさんあんなかわいかったんだねーもう!!そしてそのダメ夫くん白又くん、るひまではかわいらしい印象になってるけど、あんな、若い男の子にしかできないような役が観れてうれしかったー。お顔立ちが美しいからぶすくれてるときの表情がまあ様になること…。彼が、「謝るってことは許してほしいってことなんだよ!」ってキレて、それを「小さい男だ」と笑いながら、そのあと瀧に「謝れ」ってねだる岡野のいじらしさったらないですね。

原田氏、和音さん、新垣ちゃんと板垣さんのアフタートークを観たんですけど、岡野@原田氏の役がまず初演時と全然違う、同じ作品をやっている感覚がないという初演メンバーの話を聞いて、記録映像を見ることなく演出に入った板垣さんの手腕にしびれる…。ここにきて、板垣さんの口から直接お話がいろいろ聞けて本当に良かったなあ。板垣さんは演技を感性に任せるのはやめにして理論的に構築する会というのをやっているので、演出中にもいろいろ言っちゃうんだとか。その理論聞きたかったっすよ!役者さんに「やれるとこまでやってください、やりすぎたら、止めますから」って言う演出家さん素敵だなあ…。