「マティーニ!〜ただいま撮影5時間押し〜」@シアター1010

脚本・演出:真壁幸紀 (ROBOT)
演出:矢本翼子

出演:山崎樹範/矢崎広/谷内伸也(Lead)/相馬圭祐/戸谷公人/
   川野直輝/増田裕生/佐藤みゆき/廣瀬智紀/福澤重文/
   富岡晃一郎/山本裕子/竹井亮介/佐久間淳也/石倉良信

本公演は、公演前にスピンオフドラマ(ドラマタイトル:「ローリングドックス」)を作成し、DVDにて販売致します。そのドラマにはなぜか映像としておかしな部分や、違和感を覚えるシーンがあります。そして舞台本番では、そのドラマの撮影現場の様子が上演されます!
ドラマを見てから舞台を観ると、撮影現場でどのようなトラブルが起こり、なぜあのような映像になってしまったかがわかる仕組みとなっているのです。そして舞台を見てからもう一度ドラマを見てみると、最初は気が付かなかったネタも見つかるかも・・・?
マティーニ!」は、公演前・舞台・公演後、と一度の舞台で3回楽しめる公演なのです!もちろん、ドラマを見ないで舞台だけを観て頂いても楽しめる公演となっています!

《あらすじ》
ある地方TV局が、初めてドラマを制作することになった。しかし集められたスタッフもドラマ制作は素人同然。気合は空回り、撮影時間は押しまくり。そして個性の強すぎる役者陣が撮影現場を大混乱の渦へ!果たして、撮影は無事に終わるのか?!テレビ史に残る問題作の撮影が、今始まる!

しげさん主演の、地元への凱旋公演とも言える舞台の、2番目に矢崎くんの名前!私の矢崎くんのきっかけは鍋TVでのしげさんとの共演だし、もう嬉しい予感しかしないお仕事。そんでその期待を裏切らないすごく楽しいお芝居だったのでしたー。もっと行きたかった!

とにかくしげさんのための舞台だったわ…芸歴長いけどうだつが上がらなくて、後輩の男の子たちに押されながらも、良いところはしっかり持っていくという脇役スターの魅力を余すところなく使ってもらってました。ほんとに、ただのしげさん…めちゃくちゃしげさん…(←?)。そしてその岡本さん@しげさんと市川くん@矢崎くんの関係性が素敵すぎて…。市川くん、スタッフからも後輩からも褒められまくりの尊敬されっぱなし、そんなおいしい役!とファンとしてこっぱずかしくなるくらいでした。現代劇だとやんちゃだったりチャラい役が多いので、優等生っぽい感じがとても新鮮で楽しかった。ころんとした黒髪もかわいらしい〜〜〜。でもチラシと本編は黒いのにパンフはどりじゃんの撮影時だったのか金髪でほぼ別人なんですけどw
ワンシチュエーションで、出演者がほぼ全編舞台上に居るような舞台がやっぱり好きなのかも。演出も細やかで小さな仕掛けや遊び心がたくさんあって、1回じゃあとても追いつけない。2時間あっという間の舞台のなかで、全員の心のうごきが分かりやすく描かれていたのもお見事だったし、誰も悪い人がいなくて、健康的で気持ちのよい楽しいお芝居でした。たくさん笑わせてもらったし。
8日の昼は、ついに起こった機材トラブルwしかも一番まずいタイミングで…!無事ではなかったけど、見事終了して良かったです…。逆に良いものを観れたなと思いました。全員でのアフタートークでは、仲の良いわきあいあいとした感じが伝わってきました。たしかにあのめまぐるしい展開は、演者さん同士の繋がりがしっかりしてないとできないだろうなと思う。機材トラブルのとき、出だしのセリフなのに映っていないことに気付いた矢崎くん、どうしようどうしようって思って「とりあえずやましげさんに近づいた」と。「俺はその目をそらしたからね」としげさんw

DVDがすごく楽しみ!ものを作ることの苦労や熱意、そんで表現することを選んで生きようとした人たちが、何よりも自分ひとりだけで立っているわけじゃないということを、お芝居が伝えてくれるという嬉しさ。黒木監督@佐久間氏のセリフで「初めてって、なんかいいですよね」というのがあったのだけど、いろんな初めてを思い返し、ほくほくと幸せな気持ちになったのでした。