ミドリカワ書房「風呂ロック」@吉祥寺弁天湯

風呂ロック出るのが夢だったというミドリカワさん、本当に終始ご機嫌で嬉しそうでした。元気に喋ってると酔っ払ってるみたいに見える(笑)。会場の独特さか、内容は増刊らしくまったりしていたはずなのに、すっごく暑かった。お手伝いガンボも佐野さんも会長も居て、豪華だったなー。あと開演前のSE、後半20分はシュガーさんの「手品」がかかっていて、テンションが上がったわたくし(心なしかややざわつく客席)。
風呂ロックは私も行ってみたかったので嬉しかったです。お風呂場の湯船の上にステージを組んでいて、すごく高い。文化祭みたいでした。中央線の広告でも気になっていたけれど、ミュージシャンが憧れる気持ち、わかるなあ。ところで私は男湯側で観ていましたが、心なしか女湯側のほうが混んでいる印象でした。人間、右左を選ぶときに無意識に左の道を選んでしまう法則がここにも?

  • 登場したミドリカワさんは、メガネ、「暑いんだもの」Tシャツとミドフェスタオル、ジャージ(アディダス)。風呂ロックで、というよりは、本当にその辺でいつも歌ってそうな(笑)。「ユミコ」の弾き語り久々で、あんなにアクティブにギター弾いてたかなあと、じっくり聴き入ってしまいました。
  • 「(ステージが)こんなに高いなんてねえ…前のほうの人とか、首痛いでしょう。もっと下がったほうがいいんじゃないですか」「私風呂ロックずっと出たかったんですけど、見に来たことはなくて」←ミドリカワさんらしい。じゃあどうしてあんなに出たがってたんだろう…何がきっかけ?
  • まさかこんなに入ってくれるとは思わなかったと。「6人て聞いてましたけど」「もしかしてみんな関係者?」。お客さんそんなに居ないと思ってたから、セットリストもお客さんのことを全然考えてない、私しか楽しくない内容になってるっていう(笑)。増刊らしくということもありますが、秋にライブをするので、そのために音源を出しておかないと、いうことで作ってる新曲を披露。なんて前向きな、うれしいお言葉添え。風呂ロックのテーマソングにしてほしいという「銭湯の思い出」。近所の銭湯がなくなって…と銭湯名も言ってたけど失念。西荻のほうまで入りに行ってて、ひさびさに刺青の人を見て作ったとのこと。良い歌でした。ていうか今回の新曲陣どれも良かったです。ご本人も全部自分で褒めてたけど(笑)。秋のライブということで、秋と言えばコスモスしか思いつかなくて作った「コスモス」。「有名なのがありますから、さだまさし。喧嘩にならないようにね、しましたよ。どうせ勝てないんだし」(笑)。「無頼派の名に恥じない」曲でした。最後をちょっとぼかした感じの歌詞にしたのは、その当時ドラクエやってたからそんな幻想的な歌詞になったそうな。「ドラクエのおかげですね」。
  • ヒマでモテない人たちがまた来てますってことで、前田さん、シモンくん、にしやん登場。みんなゆるっとした格好で素敵。「ここからはミドリカワ書房ヒットメドレーで」「ヒットしてねーだろっつってね!」。ミドリカワベストアルバムを出せるならぜひ入れたいという「保健室の先生」。にしやんがパーカッションとして叩いていたのは「ケロリン」洗面器でした!
  • にしやんは一旦退場。「エロボーズはひっこんでろっつって!」(笑)。かわりにヤングな人、佐野岳彦氏。ハーモニカはハンドマイクなので、スタンドをわたわたと片付けながら、佐「これ(スタンド)ここにあっておかしくないですかね…」ミ「おかしくないんじゃない?…誰もお前なんか見てねーよ!」「早く、時間がもったいねーだろ」と、若者にえらぶるミドリカワさん(笑)。「私の恋愛」はガンボに長年バッグバンドをしてもらった悪影響、なんだとか。アレンジがおしゃれすぎて?
  • ゲスト、会長登場。ふたりで「マウンテン」やって、ミ「永友くん、汗がすごいな…」「汗かくよお…お風呂だもん」。本当に会長すごかった。最近ヨヒ部屋で観るときはさすがにバンドのときほどではなかったから、座ってんのに汗がぽたぽたと落ちる姿がもう。ミドフェスの話で、永「ずっと出たくてね」ミ「うそだあ。断ってきたじゃん」実際には会長が断ったわけではなく、上層部が(爆)。今年出ることになって、何をやろうかと考え、「セイモン&ミドファンクル」ということでアレンジまで会長は考えたのに、結果ミドザイル(笑)。永「どうしてくれるんだっていう」というわけでそれを披露。「冬の散歩道」っぽい「顔」。永「顔の散歩道!」ミ「顔の散歩道?…言うよね〜って!」永「(笑)何それ流行ってんの?」ふたりの会話はいつもこんなにぬるっとしてるのだろうか…。顔の散歩道はとても素敵でしたけども。
  • 永「風呂ロックでるのは夢だったんでね…」ミ「あたしもー!」←超かわいい言い方。ミ「ぜったいあたしのほうが夢だったよ」永「いや僕観に来たこともあって」←この時点で負けているミドリカワさん。どうせ招待でしょ?あたしらアーティストはチケット招待でしか行かない、というミドリカワさんに対し、会長は今でもぴあでチケット買ったりしてるそう。ミ「買ってまでみたいものとかないわ、あたし」永「身も蓋もないね(苦笑)」。
  • 人様の歌を歌うコーナーということで、拓郎さんのカバーに参加できるなら会長はこれがいい、ということで「人生を語らず」。この曲、トラベリンフラワーズ石川で呼人さんとミドリカワさんが歌っていて、それ以来ミドリカワさんの拓郎カバーがたまらなく好きな私、会長が「伸ちゃんも参加しなよ」と話していたというエピソードは聞けて嬉しかったなあ。情念が溢れる会長の声もいいけれど、やっぱりやさぐれミドリカワボイスが大好きです。
  • またミドリカワさん一人で。一人になったら新曲をやらなければならない(笑)。ちょっとホラーな(ファンタジックホラー、森見登美彦的な)曲を作ってみたということで、そのまんま「おばけ」。このタイトルで笑わせといて、良い曲なんだからずるい…。しかし披露する前に話していた、唯一のホラー曲だという「板橋板挟み」の説明がひどすぎて爆笑でした。怖がらせる気ないでしょ!
  • 「I am not mother」が、またタイトルの脱力具合に反して良かったなあ。久しぶりに、あんな淋しい、ざらざらしたもので引っ掻かれるような感触の残る曲を聴きました。全国のぐずぐずなカップルはこの曲を聴いて身を引き締めればいいんじゃない。
  • 後半のセトリ、「またここからはミドリカワ書房ヒットパレード…」「ヒットしてねーっつって!」←2回目。相当ご機嫌です。「メシ喰えよ!」嬉しかったなー。毎回聴けるたびに嬉しく思っている。「あたしの歌んなかで、一番メロディアス、ゆえに歌うのが難しいんです」「キー下げたかった」と。前ヨヒ部屋でやったときは下げてたし。ガンボのサウンドが加わると本当に良いですね。「恍惚の人」はミドフェスでやるつもりだったんだけど、「あなたと今夜こそ」が勝ってしまったのでできなかったから今日やりますと。佐野くんのハーモニカが響いてて名曲っぷりに磨きが。
  • アンコール、やっぱり「夢が叶った男」。「グランドピアノ」の部分を何か別の言葉に替えていた気がしますが、聞き取れなかったです…。風呂ロックはもっと出たい、ブッキングに困ったらあたし呼んでください、とのことでした(笑)風呂ロックについて行くぜ!ってことで「だまって俺が〜」。今回のセトリ、ミドリカワさんが好きな曲ばっかりやってる感じだったし、新曲も全部自分でベタ褒めだし、1曲1曲の間にやわらかいおしゃべりもいっぱいあるしで、大変楽しく濃密な時間でした。またぜひ出してあげてください。あと会長と委員長のゆるゆる仲良しおしゃべりもたくさん聴けて嬉しかった(笑)。本当に止まり木にされてるね、ミドリカワさん。
  • セットリスト
    • 愛なるは
    • 誰よりもあなたを
    • ユミコ
    • 銭湯の思い出(新曲)
    • コスモス(新曲)
    • 保健室の先生
    • 昨日
    • 私の恋愛
    • ミドシンを聴きながら
    • マウンテン・ア・ゴーゴー
    • 顔(冬の散歩道ver.)
    • 人生を語らず(吉田拓郎カバー)
    • おばけ(新曲)
    • I am a not mother(新曲)
    • メシ喰えよ!
    • 恍惚の人
    • 彼は昔の彼ならず
  • アンコール
    • 夢が叶った男
    • だまって俺がついて行く