笑う招き猫/山本幸久

笑う招き猫

笑う招き猫

女性漫才師アカコとヒトミの物語。ちょうど少年少女トークライブの後に読み始めたので、いろいろ重ねたり重ねなかったり。28歳コンビだし。途中から全然そういう読み方はしなくなりましたが。お笑い好きとして、いろいろ共感したり複雑に感じた描写は多々ありましたが、漫才師の成長物語というよりは、女子としていろんなことに立ち向かって生きていく青春ストーリーだったので、読後感はすっきり。まわりの人たちも良い感じにドラマチックで、楽しく読めました。お笑いに興味がない人がどういう感想を持つのか気になるところ。
ヒトミが永吉に縋るところで苦しくなる。自分のモチベーションを支えてくれた人が、自分とは違う方向の、しかももっと強いベクトルによって離れてしまうのは切ない。
はまぞうで見て驚いたのだけど、文庫版の表紙が単行本よりもかわいらしすぎる。解説は片桐氏がしてるそうですよ、へー。